- 膨大な量のタスクに追われている
- 残業続きで仕事が終わらない
- もっと早く仕事をこなしたい
「日々膨大なタスクに追われ、仕事が終わらない。。」
そんな時は、根本的に仕事のやり方を変えてみるべきかもしれません。
この記事では「明日できることは今日やるな」という、常識を覆すような仕事術「マニャーナの法則」について解説します。
マニャーナの法則を取り入れて、仕事を上手にコントロールできるようになりましょう。
マニャーナの法則とは
マニャーナの法則は、イギリスのビジネスコンサルタントである、マーク・フォスターが2007年に出版した著書「マニャーナの法則」で紹介した仕事術のことです。
この仕事術は「明日やる」を基本にすることで、仕事を効率的に進めていく画期的な方法です。
※マニャーナ(mañana)はスペイン語で「明日」という意味
マニャーナの法則では、以下の2つの原則で仕事を行うべきとしています。
原則1 新しく発生した仕事は「明日やる」を基本にする
原則2 クローズ・リストを使う
それぞれ解説します。
原則1 新しく発生した仕事は「明日やる」を基本にする
仕事は基本的に「前日からやる予定だった仕事」と「今日発生した仕事」に分類できます。
マニャーナの法則では「今日発生した仕事は明日やる」ことを原則としており、そのほうが効率が良くなるのだといいます。
なぜ、明日やる方が効率が良いのか
一般論として、仕事はすぐにやることが良しとされていますし、感覚的にも発生した仕事はさっさと取り掛かる方が正しい感じがします。
なぜ、明日やる方が効率が良くなるのでしょうか?
理由は、人間の脳の働きが関係しています。
理性の脳と衝動の脳
人間には「理性の脳」と「衝動の脳」という2つの脳があります。
物事を順序だてて計画したり、冷静に判断したりする働きを持つ脳
衝動の脳
物事に対して直感的・反射的に私たちを動かそうとする脳
何かを実行するとき、まずは理性の脳を使って計画を立てます。
そして、その計画に従って実行していきますが、ここで衝動の脳が邪魔をします。
突然入ってきた仕事に対して、衝動の脳が反射的に判断し、予定と異なる行動を起こそうとします。
「衝動の脳」によって仕事をすることの問題は、その仕事が本当に重要かどうかの判断が含まれないことです。
別に重要でもない細々とした仕事を実行するせいで、本来実行すべき仕事が進まないのは本末転倒ですね。
マルチタスクによる弊害
「衝動の脳」の働きにより、次から次へ入ってきた仕事をこなしていると、脳はマルチタスクで処理を行い、負担が大きくなります。
こうなると、脳はワーキングメモリをどんどん消費し、さらに作業効率が低下、悪循環となります。
普段の仕事を振り返ってみて、思いあたることがあるのではないでしょうか。
「理性の脳」よりも「衝動の脳」の方が優位に働くため、「衝動の脳」をコントロールするためのルールや仕組みづくりが必要になります。
原則2 クローズ・リストを使う
マニャーナの法則では「衝動の脳」をコントロールするために、オープン・リストではなく、クローズ・リストを活用することをすすめています。
タスクの数に制限が無い、積み上げ式のTODOリストです。
クローズリスト
原則として、決まった数以上にタスクを増やさず、予め「ここまでやる」と決めておくTODOリストです。
クローズリストはあらかじめ決めたタスクを着実にこなし、マルチタスクを予防するために使います。
新しく入ったタスクは、クローズリストには追加せず、別で管理しておき、基本的には翌日以降に優先順位を決めて実施します。
クローズリストは精神科医の樺沢紫苑先生が考案した「樺沢式TODOリスト」がピッタリですので、こちらの記事もぜひ読んでみてください。
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ぜひ、クローズ・リストを取り入れてみてください。
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まとめ
常識を覆す仕事術「マニャーナの法則」について解説しました。
人間には「衝動の脳」と「理性の脳」の2種類があります。
仕事が思うように進まないのは、「衝動の脳」の働きが原因です。
「マニャーナの法則」は、仕事の予定どおり進めるために「衝動の脳」を、うまくコントールする法則といえます。
クローズ・リストを使って仕組みをつくり、計画的に仕事をこなしていきましょう。
読者の皆さまの自由時間が少しでも増えれば幸いです。
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